YouTube  杜甫「月夜」

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二代目総元 岩淵神風先生
杜甫「月夜」

 今夜は中秋の名月。月を詠んだ漢詩は沢山ありますが、杜甫の名詩「月夜」を紹介します。
 音源は、平成7年、総元代範研修会の時の録音カセットテープです。(途中、切れているところあり)
 
 「月夜」は、杜甫45才の時の作。唐の玄宗皇帝の時代、安禄山の乱が起こり、都長安は陥落。杜甫も安禄山の叛軍に捕えられ軟禁されてしまいました。長安から遠く、鄜州に避難している妻子の身を案じ、この詩を作りました。有名な「春望」もこの戦乱の時期に作られましたが、「月夜」は家族を思う気持ちが詠まれています。

 今夜、鄜州に輝いている月を、妻は一人、私と同じように眺めていることだろう。遙かにいとしく思うのは幼い子供たちのこと。長安を憶う妻の気持ちを子供たちはまだわからないであろう。
 この頷聯は、神風流の詩吟では「琵琶調」の節が付けられています。

 後半の二聯は、妻の姿を想像し、何れの日にか妻と再会できるのだろうと詠んでいます。今は別々の場所で月を見ているが、再会して共に同じ月を見ることができるのはいつになるのだろうか。その時には涙の痕も乾くであろうと、皆が家族と一緒に暮らせる平和な日々を望む気持ちが感じられます。

 古今東西の人々は、月に思いを馳せ詩を詠みました。今夜の月の輝きがいっそう清らかに見えました。